お隣さんから藤を頂きました。鉢植え、というか大きいケースに植えられていたものです。なかなか人から貰えるモノではありませんが、日頃庭をほじくり返す私を見ておられたようで、「狭いトコより地べたに植えてやった方が藤も喜ぶやろし」という理由で譲って頂くことになりました。ありがとうございます。なんと30年モノだそうです。
藤を鉢から抜く①
貰って帰るにしても、これを鉢ごと抱えて持ち上げる力はありません。まずは、いちど鉢から抜いて、植え替えることにします。しかし…
これがスポン!と抜けるわけもありません。なにしろ30年モノです。みっちりと鉢の中に渦巻く根っこをほぐし、土を取り除かないとどうにもなりません。
ここで、前に「木の根を掘り返す方法」にも書きましたが、私独自の「根っこを掘る作法」が役に立ちます。すなわち、
・広めに掘る(思った以上に根は広い)
・太い根も細い根も見えたところから切っていく(掘るのに邪魔)
・根を除いたらさらに掘る
です。非力な私専用です。
と、いうわけで、こつこつ掘り進めます。今回は廃棄が目的ではなく植え替えですから、根はできるだけ切らずに残しておこう、と考えていました。しかし、根っこに気を使うと全然掘り進めることができません。結局、細い根も太い根もブチブチ切らざるを得ず、その結果、木が弱って枯れる…かどうかは、今後見守っていきたいと思います。
藤を植える場所を作る
藤を鉢から抜く前に、あらかじめ植える場所を作っておきます。吟味の結果、庭の南側、家屋の真ん前ということになりました。ネット情報では「日が当たらないと花付きが悪い」とあったので、その点ではふさわしい場所ですが、ここは半分庇の下で雨が当たりません。本当にいいのかな? と思いながら、穴を掘ります。
掘ると石ころだらけです。雨水用の配管もあります。家の基礎周りということもあり、わざと石を混ぜてあるのでしょうか? 本当に掘っちゃっていいのかな? いずれにしろ、日当たり以外あまりいい場所ではありません。でも、今後の庭の展望を考えると、ここしかありません。進めます。
↓これくらいでいいかな…ちなみにガス管みたいなヤツは使われていません。リフォームしてくれた工務店さんも面倒くさかったのか、撤去してくれませんでしたw
とりあえず穴は開けましたが、周りの土は石ころ混じりで固いので、根は伸びていかないかもしれません。地面に植えるメリットがあるのかどうか疑問に思いながらも進めます。
↓穴に腐葉土を敷いて、土を戻します。石ころだらけなのでふるいにかけます。ちなみに腐葉土はひと袋14ℓ、¥321(税込)、ふるいは¥1,480(税込)。いずれもホームセンターで購入。
↓ふるいにかけたら半分くらいは石ころでした。
藤を鉢から抜く②
植え替え場所を作るのに1日、鉢の底まで掘るのに3日かかりましたw
底は見えたのに抜ける気配がありません。これはもしや…一旦横倒しにします。
鉢の裏側を見ると、やはり…根っこでビッシリ。
↑鉢との間にスコップをザクザク差し入れて、根を引き剥がしました。まさに鉢と根っこの一体化。30年の厚み。抜けないはずです。
↓ようやく抜けた藤。一旦我が方の庭へ。
↓土止め用に鉢底に敷かれていたシート。朽ちていないので樹脂製でしょうか。30年も持つとは大したモンです。これも根と一体化しています。
根とシートを切り離して引き抜き作業終了です。
鉢に土を戻す
コンビニ袋に取っておいた土を鉢に戻します。5袋くらいだったかな。まず戻す前に鉢を洗います。この機会を逃せば一生そのままです。
↑でも、そこまでキレイにならずw 本気でピカピカにする気もなくw すんませんww
底に開けられた穴から、この藤を植えた方の性格がなんとなく読み取れます。このままでは土を戻しても穴から流れてしまうので、ふるいにかけて出た砂利を底に敷きました。
廃物利用。エコです。
↓土を戻します。これも一応ふるいにかけて、大きい根の切れっぱしを除いておきます。まあ、やらなくていいとも思うのですが、一応。
↓完了。なぜかピッタリ。
↓どうでもいいですが、引き剥がした根っこ、足拭きマットみたい。
藤棚を作る
植えました↓
肥料として油かすを混ぜておきましたが、それがいいのかどうか、よくわかりません。何日かおいてなじませた方がいい、というのはどこかで読んだことはありますが。まあいいや。
油かすの値段は¥753(税込)。ホームセンターで購入。支えの竹も同じく10本で¥332(税込)。
竹だけでは心許ないので藤棚を作ってみます。材料は、
・2×4材 ¥397 × 4本 = ¥1,588(柱)
・1×4材 ¥257 × 6本 = ¥1,542(梁)
・セメントブロック(ハーフ) ¥95 × 4個 = ¥380(沓石)
です。
丸ノコで材を切ります。長辺は材そのままの1820mm、短辺は材から3つ取れるので600mmとします。高さは適当ですが1820mm-600mm=1220mmです。
切ったら防腐塗料を塗ります。ホームセンター「ケーヨーデイツー」のオリジナル。安売りしてたので買いました。700mlで¥1,077(税込)。
色は2色しかなかったのでパイン色。中身はアサヒペンのようです。
↓沓石?としてセメントブロック(ハーフ)を使います。大体の水平を取ります。大体です。
本当は「羽子板付き沓石」とか、ちゃんとしたのを使ってみたかったのですが、ホームセンターになかったのと、値段が安かったのでセメントブロックに。
↓塗装が乾いたら適当に組んでいきます。
これ↓は仮止めですが、梁は藤の高さに合わせて取り付けます。
組んでみましたが、明らかに歪んでますw やっぱり適当じゃダメですね。
一応ブロックと柱を固定します。L字プレート ¥170 × 4 = ¥680(税込)。
コンクリートビスとやらで固定します。¥213(税込)。「下穴径3.4mm」とあるように、下穴を開ける必要があります。
で、直径3.4mmのコンクリート用ドリル。¥948(税込)。インパクトドライバーで使えます。
プレートとブロックに接着剤・セメダインPM165-Rを塗りたくります。¥511(税込)。ちょっとは強くなるでしょうか。
現物あわせで穴を開けます。プレートを柱に固定してからブロックに穴を開けた方が、動かないのでやりやすかったです。ただし、適当ゆえに直角が出ていないので、多少の遊びが必要です。
穴は、スムーズに開くときと、なかなか進まないときがありました。なぜかは分かりません。ブロックの中に固い石か何か混ざっていたのでしょうか?
↓ビスにも接着剤。
ブロック1つにつき4つの穴を開けて、13個目の穴を開けたところでドリルの先がつぶれたようです。進まなくなりました。
こんなモンなんでしょうか?扱いがわるかったのかな?つまり4つ目のブロックにはビスを1本しか打てませんでした。まあ良しとします。これでなんちゃって藤棚のできあがり。
↓次に、藤を30年支えてきたポールを取り去ります。棚ができた以上、もう必要ありません。藤がしっかり巻きついて抜くことができないので、とりあえずカットしてみます。
↓モノタロウのチューブカッター。¥961(税込)。ポールをはさんでくるくる回してカット。
分割したらポールが抜けるかと思ったのですが、やっぱり抜けません。しかたない、残りは放置して、朽ちるのを気長に待つことにしましょう。
と、いうことで終了です〜
頂きものとはいえ、こうしてみるとかわいいものです。ちゃんと根付いてくれればいいのですが。うまくいってツルが伸びてきたら、棚に2階を作ってやろうかと思っています。花が咲くのが楽しみです。
かかった金額
かかった費用(税込)は、
腐葉土(14ℓ) ¥321
油かす ¥753
ふるい ¥1,480
支柱の竹(10本) ¥332
2×4材 ¥397 × 4本 = ¥1,588
1×4材 ¥257 × 6本 = ¥1,542
ブロック ¥95 × 4個 = ¥380
防虫防腐塗料(700ml) ¥1,077
L字プレート ¥170 × 4 = ¥680
コンクリートビス ¥213
コンクリート用ドリル ¥948
セメダイン PM165-R ¥511
合計¥9,825(税込)でした。結構かかったな…購入は全てホームセンター。作業日数は、鉢から抜くのに3日、穴を掘るのに1日、藤棚作りで3日、都合7日間でした!